加工のヒント
今日の金属加工ではナノ単位の精度を求められています。また当然、コスト削減が絶対条件です。しかし理論的な設計指示と実際の加工技術との間にまだまだギャップがあり相当困難な課題になっているのも事実です。
私どもプライオリティはコストをかけずに精度を上げるためには、もはや個々の作業工程の技術レベルを向上させるだけでは追いつかないと考えております。高精度低コストを誇る磁気研磨機プリティックもその例外ではありません。
では、解決可能なターゲットは何か?
それは”前行程の作業の見直し”です。金属加工にバリは必ず発生します。これを後工程で苦労して、すなわち多大なコストを費やして取っているのですが、ならば”取りやすいバリ”ができるようにすれば良いのです。簡単な発想ですが、どのようなバリが”良いバリ”なのか、前工程や設計段階ではどのような事を行わなくてはならないのか、など課題は少なくありません。
このページではQ&Aの方法でこれらを簡単に解説して参ります。このことが磁気研磨機プリティックの能力を最大限に発揮していただけるヒントとなるからです。
Question一覧
Q1 バリが根元にこびりついてしまう!
Q2 バリを無くしたい!
Q3 バリを精度良く効率的に取るにはどうしたらいいの?
Q4 大きなバリは取れますか?
Q5 どんな素材に使えますか?
Q6 活用事例を教えてください。
Q7 製品の保証について教えてください。
Q8 特注品のご注文はできますか?
Q1 バリが根元にこびりついてしまう!
A 前行程に問題ありませんか?
どんなに優れた研磨機でも製品やワーク自体が適正なものでなくては精度の高い結果は得られません。例えば前工程の切削加工において次のようなことが考えられます。
1,刃物の寿命で切削能力が低下している。
2,切削スピードが速すぎるので、素材の熱変化により、バリの根本が硬く、除去が難しい。
3,素材の特性に合った加工方法がされていないことで、ムダなバリが発生している。
これらはバリ取りの加工時間を不要に長引かせるだけでなく、不良品の発生を促してしまいます。
Q2 バリを無くしたい!
A 残念ながら現在の技術では不可能です。どのような加工でもバリは必ず発生してします。
Q3 バリを精度良く効率的に取るにはどうしたらいいの?
A 前工程で”良いバリ”を作ることです。
前述のとおりバリは必ず発生します。バリの根本がもろく、微細であれば短時間で高精度に仕上がります。このためには前工程の切削機器の管理だけでなく、設計段階でバリの規定をすることが必要です。
Q4 大きなバリは取れますか?
A 大きなバリの除去には向いていません。
磁気研磨機プリティックが採用している「磁気研磨法」は、微細・微少バリの除去と面粗さの向上に向いていますが、研削力がないため大きなバリの除去には向いていません。
Q5 どんな素材に使えますか?
A 金属素材全般から硬質プラスチックまで、さらに鉄まで可能です。
銅及び銅合金、アルミニウム、ステンレス、亜鉛ダイカスト、マグネシウム、硬質プラスチックで0.2mm以上のものから手のひらに入るくらいのものまでです。なお「スライダー」では鉄系や長物まで加工できます。
Q6 活用事例を教えてください。
A 磁気研磨機プリティックならではの事例をご紹介します。
磁気研磨法は、微少な磁性体メディアを混入した液体(洗浄液)を高速に撹拌することで加工しますので、ワークの形状を選ばない、衝撃を与えない、などの特徴があります。このことにより次のような活用方法があります。
1,複雑な形状の研磨
複雑な形状のワークでも均一に研磨し、表面仕上げの向上を目的とした加工。
2,パイプの研磨
パイプの内面や部品にある縦穴、横穴にできるバリおよび交差バリの除去加工。
3,複合素材の研磨
金属と異素材(ゴム、ガラス、テフロン)が組み込まれた部品において、金属部分だけのバリ取りおよび表面処理を施す加工。もちろん、この場合素材を変化させません。
4,ねじの研磨
送りねじなどの加工時にできる、山から谷に見られる剥離部分の除去(写真)。
送りネジ(黄銅)の加工時にできる剥離の除去例
Q7 製品の保証について教えてください。
A
一部の例外を除き正規な使用状態での故障は、納品日より1年間無料修理いたします。(2022/04現在)
保証期間内に取扱説明書の注意書きに従って正常な使用状態で故障した場合には本書記載内容にもとづき、無料修理いたします。
ただし保証期間内でも、次の場合には有料修理となります。
●使用上の誤り、または不当な修理による故障または損傷。
●お買い上げ後の落下による故障・損傷・火災・公害・以上電圧および地震・雷・風水害。
●その他天災地災など、外部に原因がある故障・損傷。
Q8 特注品のご注文はできますか?
A 特注品のご注文、ご相談を承っております。メールやお電話でお気軽にご相談ください。
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